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『大奥』(おおおく)は、よしながふみによる日本の少女漫画。隔月刊誌『MELODY』(白泉社)にて連載されている。2010年に実写映画化され〔「大奥」 よしながふみ 〕、2012年にテレビドラマと映画第2作による続編が製作された(#実写作品を参照)。物語の舞台は日本の江戸時代をモデルとした世界。男子のみが罹る謎の疫病により男子の人口が急速に減少し、儒教思想など当時の概念はそのままであるが、社会運営の根幹や権力は男から女へと移っていく世界を江戸城の大奥を中心に描く。 徳川家の代々の将軍達や要職にあった者など、歴史上では男性である人物が女性に、女性である人物が男性に置き換えられている。春日局が大奥を作ったことや、当時の「カピタン本国報告」にある、「御簾越し家光拝謁し、少年のような声だと思った。拝謁の場は若い男性ばかり同座していた。市中で女性が多く働いているのを見た」などの詳細な史実と、フィクションを巧みに織り交ぜたストーリー構成となっている。掲載誌『MELODY』での扉絵や柱にある粗筋では「男女逆転!パラレル時代劇」「これは日本の江戸時代とは似て非なる物語」と必ず記載されており、いわゆるSF作品(歴史改変SF)であると位置付けされている。 連載中からいくつかの重要な日本の漫画賞を受賞しているほか、ジェンダーに対する理解を深める内容を称えられジェイムズ・ティプトリー・ジュニア賞を受賞するなど、日本国外からも評価されている。雑誌『ダ・ヴィンチ』が発表した2012年の「Book of the Year 2012」では、女性誌コミックランキング部門で4位を記録した。 == あらすじ == 江戸幕府将軍・徳川家光の時代。関東のとある田舎村で熊に襲われた少年を発端に、後に「赤面疱瘡(あかづらほうそう)」と呼ばれる奇妙な病が日本中に広がりつつあった。この病は「若い男子にのみ感染」「感染すれば致死率80%」ということ以外対処法も治療法も発見されず、結果として男子の人口は女子の約1/4にまで激減し、日本の社会構造は激変した。 男子は希少な種馬として大切に育てられ、他家に婿に行くか、婿の取れない貧しい家に一晩いくらで貸し出されるか、遊郭で体を売るかの人生を送ることに。もはやかつての婚姻制度は機能不能となり、婿を取ることが出来るのは武士階級や富裕な商人・庄屋などにのみ許された特権になっていた。一方、女子はかつての男子の代わりとして労働力の担い手となり、あらゆる家業が女から女へと受け継がれるようになる。江戸城でも三代家光以降将軍職は女子へと引き継がれ、大奥は将軍の威光の証であるがごとく希少な男子を囲い、俗に美男三千人などと称される男の世界となっていた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「大奥 (漫画)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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